鶴岡市で200年、先祖代々農家を受け継いだ22代目木村九郎右衛門(屋号)がだだちゃ豆ソーラーを始めた木村充さんです。その名の通り、だだちゃ豆農家です。木村さんは自然に影響を与えず自然と関わる「ローインパクト」の考え方を大切にして自然に優しい農法を取り入れてきました。
①種別 太陽光発電
②発電出力 10.2kW
③稼働日 平成29年11月
④実施場所 鶴岡市
⑤設置者 くろうえもん農場(所在地 鶴岡市)
⑥県民の参加方法 1口5万円の協賛(全50口)でだだちゃ豆・米11,000円分が5年間特典として届く。
「今ある環境を尊重し、この庄内という自然豊かな地域の中で、農業を通じて食と農の大切さを多くの方と分かち合っていきたい。」と話してくれました。木村さんは3.11以降、自分に何ができるかを考え続けてきました。「農を通じて人様と繋がる自分であれば、農業に決して欠かせない電気を自然の力を借りて生み出せないものだろうか。」と思い至り始めたのがだだちゃ豆ソーラー発電所でした。
だだちゃ豆ソーラーはなんと農機具小屋の屋根に設置してあります。その理由を聞くと「小屋の上につけるよりビニールハウスの上につける方がコストがかからないからやる方は楽なんだけど、僕らの世代には(自然環境に)何もしなかった責任があるから自分ができること頑張って挑戦するか、って。だからハウスの倍くらいはコストかかったけど、それくらいやってなんとかせにゃならんと思ったのよ。」と話してくれました。
今は同じような形で発電所をやれないか、という農家さんの相談に乗っています。元が取れるのに10年かかるっていうと、ほとんどの方は驚くのだとか。でも農家が土地を買ったら20年かかっても?なのにどうしてだろうね、というのが木村さんの考えです。だだちゃ豆ソーラーを始めたことで、知らない方からも話しかけられる機会が増えました。
木村さんは発電所設置にあたり、協賛金を募集しました。なんと満額の50口が集まり、協賛特典として木村さんの畑で採れただだちゃ豆と米を5年間送っています。協賛金のお礼と開通式祝いを兼ねて開催した餅つき大会には、老若男女多くの方が集まり大にぎわいとなりました。「みんなうまいうまい!とつきたての餅を食べてくれたから嬉しかった。やってよかったと思ったよ。」とニコニコ話してくれました。
<協賛金募集のチラシ>
「私自身、F1の事故以来次の世代に示しをつけること。技術・科学は道具。使い方次第。自分の人生も使い方次第だと思います。応援してくださる皆さんからエネルギーをいただいて、電気、食、喜びのエネルギーを大きく生み出して分かち合えたら最高だな。」と真っ黒に日焼けした顔で話す姿が印象的でした。