- やまがた自然エネルギー学校第6回レポート
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-家庭も選べる新しい電気-
- 講師吉田明子 / FoE Japan
- 講師髙橋怜一 / 地球クラブ
- DATA2018年3月2日(土) ・3日(土) / 山形ビッグウィング、鶴岡協同の家 こぴあ
家庭でも電気を選べるようになってもうすぐ2年。まだ知らなかったという人も多いでしょう。今回の自然エネルギー学校では、国際環境NGO FoE Japanの吉田明子さんからこれまでの経緯と全国的な状況を、地球クラブのの髙橋怜一さんからは新しい電気の具体的なお話を聞かせていただきました。
パワーシフト・キャンペーンでは再エネ供給を目指す電力会社を紹介しています。この基準となっているのは、電源構成など情報開示、再エネを重視して調達、原発・石炭火力は調達しない、市民・地域の再エネを重視、大手電力の子会社でないこと。安い電気を売ろうとする電力会社が、安い石炭火力の電気を調達しようとしていますが、石炭は大量の二酸化炭素を出すので大問題。そして、家庭だけでなく、再生可能エネルギーを使いたいという企業や学校が電力会社を切り替えるところも出てきているようです。
地球クラブは日本生活協同組合連合会が設立した会社。どのようなエネルギーを使った電気か情報開示されており、2017年度のFIT電気再エネ比率が計画で75%。再エネ電源の調達は増えており、2018年度は80%になる見込み。この中でも大きいのは岩手県野田村のバイオマス発電14,000kW。ここは復興支援の意味合いもあるとのこと。また、やまがた自然エネルギーネットワークが企画からかかわった東根市のさくらんぼ市民共同発電所も入っています。切り替えの手続きはいたって簡単、現在の電力会社の解約手続きと、新しい電力会社との契約手続きはまとめて1回で済みます。
家庭などの低圧分野で電力会社を変えた率が東京電力エリアでは約11%ですが、東北電力エリアではまだ3%。その理由の一つは東北エリアに参入する会社が少ないこと。そんな中、山形県の生協でも地球クラブの電気が5月頃から取り扱い始まります。新しい選択肢が増えます。一人一人の電気の選択が、日本の電源構成を変えていくことになります。ぜひみなさんもご検討を。