ソーラーシェアリングの発案者、長島さんを迎えての
やまがた自然エネルギー学校2007年度第1回目。
参加者は県内各地はもとより、宮城県や岩手県からも、
そして農家の方々がおられました。
ソーラーシェアリングとは、農作物の上に
幅35cmほどの細長い形のソーラーパネルを間隔を開けて
並べ、農作物も育つよう光が当たるようにしたもの。
太陽のエネルギーを発電にも、農業にも分けて使うこと
からこの名がつけられましたが、長島さんが
ソーラーシェアリングを思いついたのは2003年の暮れ
だったそうです。そして、2010年8月に実証試験を開始。
多くの作物には、一定以上の太陽光が当たっても、
これ以上は光合成量は増えなくなる光飽和点というものが
存在するため、太陽光発電パネルで多少の光をさえぎっても
成長には影響を与えないという理屈なのです。
ソーラーシェアリングのポイントはやはり
この細長パネルを使うこと。
どうしてもよくある大きいパネルを使いたくなるのですが、
影によるむらが出やすくなるので、遮光率は35%以内を
推奨されています。また、ソーラーシェアリングによる
副次的な効果として雪解けが早くなること。
これは放射冷却が少なくなるからではないかということでした。
そして、事例報告では東根で耕作放棄地に
ソーラーシェアリングを上げる秋葉さん。
それに、鶴岡で農業倉庫の上にソーラーを上げる木村さん。
二人とも、協賛金を募ってソーラーを上げ、
農産物でお返しするという方法。
ソーラーの上げ方は違えど、農業をしっかり営みながら
電気も作る。山を削って巨大なメガソーラーをつくるよりも
いろんな意味でいいと思います。
課題はコストの低減。今回参加された農家の方で、
自分もやって見たいという方がおられました。
山形から次なるエネルギー兼業農家が生まれるよう、
やまがた自然エネルギーネットワークは
意欲的な農家をサポートしていきたいと思います。
(三浦)